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| 2008年7月26日(土) Vol.46 「緑陰に風わたる日のコンサート U」 |
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| 「緑陰に風わたる日のコンサート U」 | |
| 吉田馨さんがドイツで音楽活動を一緒にしているお仲間と楽器を抱えてお里帰りです。 今年もお忙しい日程を割いて桜の庄兵衛にお越しいただけることになりました。 弦楽器4本とピアノという贅沢な楽器の編成は初めてです。 日常の忙しさから心と体を解放し、ピアノやチェロの名曲を心ゆくまでお楽しみください。 |
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| プロフィール (吉田馨さんから演奏者を紹介していただきます) | |
| コンラード・マリア・エンゲル/ ピアノ ドイツ政府より”新進芸術家賞”を、ベーセンドルファーコンクール、ドイツ音楽コンクール優勝などの経歴を持つコンラード・マリア・エンゲルは、両親ともに数学家、という家庭に育ちました。彼の「音楽事始め」はなんと、両親の手作りの電気オルガンでした。クールな外見にぴったりな、メカ好き、車好きの彼ですが、ピアノに向かうと一転、華やかなロマンチストに早変わりします。彼にとっての「音楽」とは、頭脳計算とファンタジーのあいだを行ったり来たりするもの。その絶妙なバランスに、ドイツ各地の演奏会にはファンが詰めかける、ドイツ随一の若手人気ピアニストです。 シャンドーア・ガルゴッツィ/ヴァイオリン レーゲンスブルグ交響楽団のコンサートマスターとして活躍するシャンドーア・ガルゴッツィは、その生まれ持ったリーダーとしての才覚を、オーケストラの中だけではなく、劇場のサッカーチームでも発揮する根っからのスポーツマンです。昨年初来日して行った講習会と演奏会では、その温かい人柄と、どんなハードなスケジュールにも音を上げず笑顔を絶やさない強さで、子どもから大人まで、多くの人たちを魅了してくれました。ヴァイオリニストとしては、ブラームスコンクール、欧州連合音楽コンクールなどで上位入賞を果たす実力派の彼ですが、家庭では反抗期真っ盛りの一人娘とのやり取りに手を焼いている良いお父さんでもあります。 吉田馨/ヴィオラ 日本を離れて13年になる吉田馨は、ウィーンの音大を経て、現在の職場のあるドイツ、オスナブリュックにたどりつきました。オーケストラの中では、唯一の女性首席奏者として、年配の男性陣相手に毎日悪戦苦闘しています。グループの中でのトラブル解消法は、「美味しいもの」。少々の気まずさも、手料理の大盤振る舞いでなんとか乗り切るそうです。美味しいものや美しいものと同じように、きれいな音やメロディーも心に届けばきっと私たちの心をほんわかさせてくれるはず、と、「ひとの心に届く音楽」を目指すヴィオリストです。 バーリント・ゲルゲリー/チェロ ハンガリー人のチェリスト、バーリント・ゲルゲリーは、ハンガリー、スペイン、ドイツ、と、まさに、ヨーロッパという舞台を縦横無尽に活躍してきました。シャイでおっとりとした見かけとは裏腹に、音楽の事になると自分の信じた道を突き通す、その結果は、ハンガリー国立音楽コンクールなどでの優勝という形で現れました。現在はプロイセン室内管弦楽団の首席チェリストを務める彼の愛用のチェロは、ドイツの新進楽器製作者、マーティン・ミヒャルケ作のグァダニーニモデル。ゲルゲリーと彼の相棒のチェロが奏でるハーモニーをお楽しみください。 飛田勇治/コントラバス 10年以上続いたヨーロッパ生活ののち、一昨年日本に帰国した飛田勇治は、ウィーンの音楽大学を最優秀で卒業した後、ドイツの4つのオーケストラを股にかけて活躍していました。その気さくでおおらかな人間性のため、いまでもドイツ各地で彼の事を懐かしがる声が絶えません。年々、コントラバスに似てきた体型からは、ドイツでも、日本でも、お仲間に誘われると断れない、ちょっぴりお人好しの彼の人柄をみることができます。ホームグラウンドの日本では、ウィーン・ストライヒャー奏法の継承者として、後進の指導や各地でのオーケストラ出演などにひっぱりだこの毎日です。 |
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| プログラム | |
| シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」より第一楽章 モーツァルト:幻想曲 KV397 ショパン:幻想即興曲 作品66 ドビュッシー:月の光 サン・サーンス:白鳥 モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲より ロッシーニ:弦楽のためのソナタより シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」より第四楽章 |
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| 緑陰に風吹いて 福永 紀子 | |
| 例年にも増して暑かった今年の夏、そのさなかの7月26日に「カンマーゾリステン」のコンサートが開かれました。名前の意味は、室内楽のソリストとのことで、ドイツで活動している若い音楽家のグループです。桜の庄兵衛の大門をくぐり、会場に入るために庭にまわったそのとき、さーっと心地よい風が吹きつけ、あ、これこそ緑陰に風わたる日のコンサートだ、と嬉しくなりました。 曲目は、夏の暑気払いになるようにと、シューベルトの「ます」、サンサーンスの「白鳥」など、水にちなんだ曲を中心に選ばれたとのこと。編成は、ピアノ、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスのピアノ五重奏を中心に、バイオリンとビオラのデュオあり、ピアノソロあり、弦楽四重奏ありの多彩なバリエーションでした。曲目の案内、演奏者の紹介やコメントなど、吉田馨さんの上手なコーディネートのおかげで、客席との間に楽しいコミュニケーションがありました。小さなホールならではの温かい交流で、昔のヨーロッパ貴族の館でもこんな音楽会が開かれていたのかと思ったりしました。日本の印象をたずねられて、バイオリニストのガルゴッツィさんが、「おととい箕面でチャリティーコンサートに参加したとき、オカリナの演奏があり、西洋の七音階と違う、五音階の日本の音楽を聴き、私の国ハンガリーのマジャール民族の音楽とまったく同じで、びっくりしました。ハンガリー民族と、日本民族は、ウラル山脈のあたりで祖先がつながっているということを聞いたこともあり、日本のことをとても近く感じます。」とおっしゃったのが、今回のコンサートを象徴する印象深いお話でした。演奏の合間のお茶の時間には、馨さんの母上が焼いてくださったお菓子とドイツからご持参の紅茶でいれたアイスティーがボランティアスタッフの手で配られ、いつもながらの桜の庄兵衛さまのおもてなしを有難くいただきました。 ドイツから来た3人の大男たちを、箕面の実家に泊めながら、演奏会や音楽セミナーを開催する吉田馨さんのエネルギーに感服しました。母上に、毎日のお世話も大変ではとおたずねすると、「3人とも心やさしい人たちばかりで、何でも手伝ってくれるし、毎日が楽しくって」とさわやかにおっしゃっていました。 それにしても、桜の庄兵衛の築200年のお屋敷を、こんなに身近なところで、素晴らしいアートギャラリー、音楽ホールとして楽しませていただける私たちは稀有の幸運に恵まれていると思います。先だっては、現代の先端的なガラスと和紙の創作作品を見事に引き立てていましたし、ヨーロッパのクラシック音楽がこんなに調和する空間でもあります。ご家族の大切な宝物を私たちに開放してくださいます奥野さまご夫妻の大きなお心に深く感謝申し上げます。 ☆ |
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