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2002年2月 24日   Vol.13     どこかではるがコンサート   
                             久保 比呂誌

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どこかではるがコンサート
桜の庄兵衛が、きまざまな芸術を共に続しむ愉しむ催しを始めて、
四つめの春を迎えました。

いつの季節も、みなさまの笑顔やきざめき、拍手に満たされることで
摂津国豊嶋郡桜塚村より続く古き庄屋屋敷は、
今もなお確かに生きているのだと感じることができました。

そんなみなさまへの感謝の気持ちを込めまして、
今年初めてのコンサートも、音の名手をお招きします。
ご出演くださるのは、
津軽三味線とピアノの久保比呂誌さん。
津軽三味線といえば、息の話まるような緊張の波のイメージが
強いものですが、久保さんの音楽は、伝統と現代、
和と洋が互いを尊重しながら響き合い、
それでいて、早春の野のような温もりに溢れています。

「のほほんと、のんびりとしたコンサートにしたい」とおっしやる
久保さんの言葉がまた楽しみです。
ぜひ、優しい春を迎えに、ご家族やお友達とお出かけください。
プロフィール
神戸生まれ。5歳よりピアノを始め、大学では作曲科を専攻。ピアニストとして活動する傍ら「津軽じょんから節」との出会いから津軽三味線の故、初代・高橋竹山師に傾倒し、後に竹山節本流継承者、田中竹仙(ちくせん)に入門。

'93年、作曲とピアノを担当するバンドを結成し、ライブコンサート活動を始める。
'95年、同バンドでCD「レストフル・ハート」を発表。
'98年〜'00年 イタリア、ドイツ、ニューヨーク、ハワイにて公演、演奏。

現在、「津軽三味線とピアノ」とを演奏する独自のスタイルで、ラジオ出演や各地のホール、酒蔵、学校等でのコンサート活動。またオリジナルの制作、劇団公演、ミュージカル等の音楽制作を担当する等、作曲家としても精力的に活動中。
2001年11月、ファーストソロCD「風の行方」をリリース。
プログラム
津軽じょんから節
津軽あいや節
風の行方
こもれび
 他
日時
●2002年2月24日(日)

昼の部 13:00開演 
     (12:30開場)

夕の部 16:30開演
     (16:00開場)

●参加費 \2,500
どこかではるがコンサートを聴いて            山中 善子 

 2月24日、好天の日曜日。やさしい春に会いに桜の庄兵衛ギャラリーに伺いました。
2月にしては暖かい陽気、お庭のしだれ梅の見事なこと。私は柔らかい陽の射す縁側に立って古いお屋敷の中を見渡しました。太い梁と白い壁、この中で音楽を聴くのはとても贅沢なことだと思いました。

 さて、今回の音の名手は津軽三味線とピアノの久保比呂誌さん。太棹の素朴な音色は、遠い地の潮の香りと土の匂いまで想い起こさせてくれました。「津軽じょんがら節」は津軽三味線曲の基本でもあり、弾き手によって変わり、即興性もあり間口も奥行きもある曲とのこと。ピアニストであり西洋音楽を学んだ久保さんは、29歳の時に出会った津軽三味線に魂を揺さぶられたそうです。津軽三味線奏者になった今では、私たちの心を揺さぶり続けます。

 ピアノ曲は「風の行方」と「こもれび」。どちらも久保さん自身作曲のオリジナル。
繊細でやさしいメロディーライン。葉と葉のこすれ合う音や、樹々の間より射す穏やかな陽の光。2曲とも景色が脳裏に浮かんでくるようです。

 コンサートの終盤近くでブルースを採り入れた津軽三味線が素敵です。洋楽を自由自
在に楽しみながらの演奏、「なんちゃってブルース」と命名するあたりはお茶目な一面も・・・。聴き手は拍手喝采でした。

 演奏終了後、「近々小さな会でピアノを弾くのですが、何かアドバイスを?」私は恥を忍んで聞いてみました。「素晴らしいことですね。心をこめて演奏することではないでしょうか」と笑顔で励まされました。

 帰り際の土間で青竹に1本ずつ生けられた椿の花の一群がとても可愛らしく見送りに花をそえてくれました。応援スタッフの男性のアイディアとか。粋な企てです。
 久保さんのすばらしい演奏、桜の庄兵衛の皆さんの優しさに包まれて幸せな余韻に浸りました。道すがら、私は成る程と納得し「心をこめて」をくりかえしていました。
 
久保比呂誌さんホームページアドレス

http://homepage1.nifty.com/restful-heart/