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| 2001年12月 2日 Vol.12 訪れる冬の日のコンサート アールグレイ・ピアノトリオ |
| 訪れる冬の日のコンサート 「桜の庄兵衛」では、アールグレイ・ピアノトリオの皆さんをお迎えして、季節の訪れを楽しみたいと思います。 ピアノの調べは、古き屋敷の香気と響きあい、私たちを穏やかなぬくもりで満たしてくれることでしょう。 ヴァイオリンの響きは、庭の樹木々の梢を渡り、チェロの音は、陽溜まりのように優しいでしょう。 そして、ちょっと早いクリスマスキャロルもお楽しみいただけそうです。 来年も元気で幸福でありますようにと、心の冬支度。 ぜひ、ご家族やお友だちとご一緒にお出かけください。 |
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| ●プロフィール | ●アールグレイ・ピアノトリオ ●ヴァイオリン 猪里佳代 大阪音楽大学卒業。小杉博英に師事。 1995年ニース国際アカデミー、バザス音楽アカデミー参加。 1996年リサイタル開催。1997〜8年京都フィルハーモニー室内合奏団在籍。現在京都バッハゾリステン在籍。2000年ユニット“eari grey”を結成し慰問、胎教教育コンサート、サロンコンサートのプロデュースを手掛けている。 ●チェロ 木村政雄 京都市立芸術大学卒業。卒業演奏会に出演。チェロを故黒沼俊夫、「室内楽を岩淵龍太郎、亀田美佐子の諸氏に師事。横浜にてH.シャビロ氏の講習に参加。 1984年オーストラリアに留学、M.マイスキー氏の講習に参加。 1985年12月より1997年3月まで京都フィルハーモニー室内合奏団に在籍。現在音楽企画集団音登夢主宰。他にはアルゼンチンタンゴ(京都にあるオルケスタ・アストロリコのメンバー)などでも活躍中。 ●ピアノ 南木 優子 大阪音楽大学音楽部ピアノ専攻卒業。山下泰夫氏に師事。 在学中、エリアーヌ・リシェパン氏による公開レッスンを受講。ピアノ曲のみならず、オーケストラ曲などの編曲による演奏を得意とし、そのユニークな活動は1993年の雑誌「ショパン」の〈新鋭ピアニスト〉のコーナーでも紹介される。同年、芦屋にてデュオリサイタル、1995年大阪にてリサイタル開催。音楽企画集団普登夢のメンバーとしても活躍中。 |
| ●プログラム |
●曲目 ・愛の挨拶:エルガー ・無伴奏チェロ組曲より:バッハ (チェロ独奏) ・子犬のワルツ:ショパン(ピアノ独奏) ・タイスの瞑想曲:マスネー(ヴァイオリン独奏) ・ピアノトリオ第1番より:メンデルスゾーン ・クリスマスキャロル ・ハンガリア舞曲第5番:ブラームス ・チャルダシュ:モンティ ・ニューシネマパラダイスのテーマ ・川の流れのように 他 |
| ●日時 |
●12月2日(日) 昼の部 13:00開演 (12:30開場) 夕の部 16:30開演 (16:00開場) ●参加費 \2,500 |
●訪れる冬の日のコンサートを聴いて 野嶋知生 |
12月2日の「訪れる冬の日のコンサート」に、初めて桜の庄兵衛ギャラリーに伺いました。その時、私はある古い民家を保存すべきか否かの決断を迫られていた事情があったため、こうした古い屋敷がどのように存続し生かされているのか大変興味がありました。 重厚な黒塗りの大門をくぐり、干し柿の吊るされた軒先を目にしながら樹木のあるお庭を廻り、建物の奥にある会場に至るアプローチは、どこか懐かしさと暖かさを感じさせる空間でした。会場の大広間は、縦横に走る力感溢れる太い梁と柱、そしてまばゆい白壁が印象的な吹抜けになっていて、普通のコンサートホールにはない味わいのある古くて新しい空間が広がっていました。美しく磨かれた板張りの床に敷かれた座布団に座ると、いやが上にもこれから始まるコンサートについての期待が高まりました。演奏者はどんな音を出し、この太柱や梁そして屋敷全体はその音をどのように響かせ、聴衆をどんな気持ちにさせるのか。 演奏するアールグレイピアノトリオの皆さんはユーモアのある暖かな雰囲気の方々で、気さくな自己紹介や楽しい曲目解説で聴衆をすぐにリラックスさせてくれました。また演奏は聴衆の間近で行われるため、聴衆には演奏者の息遣いまでよく聴こえ、演奏者の気持ちがダイレクトに聴衆に伝わってくる感じがしました。後半のチャルダスが演奏された時には演奏者全員の息がぴったりと合い、演奏者自身とても楽しんで演奏していることがよく分かり、大変感動させていただきました。また今回の演奏会ではクラシック以外のなじみのある曲も演奏されたため、一緒に行った小学二年の娘も十分楽しませていただきました。 休憩時間にはお菓子とお茶も出してしていただき、また演奏会終了後には干し柿もプレゼントしていただき、御当主夫妻をはじめ、会を支える多くの方々の心のこもったおもてなしにも感激しました。 演奏者、聴衆、主催者、支援者のそれぞれの思いが、古き良き伝統を今に蘇らせ未来へつなぐこの屋敷の下で一つに交流した素晴らしい演奏会だったと思います。古い屋敷も単に形を残しただけではその本当の良さは現れず、そこに集う様々な人々の心の交流が伴ってこそ、こうした古い屋敷の命が今に蘇ることを改めて確信させていただきました。これからもこうした催しが数多く続けられ、古き良きものが少しでも多く未来へと受け継がれるようになることをお祈りいたします。屋敷とそこに集う人々から生まれる豊かな喜びを味わいに、これからも桜の庄兵衛ギャラリーに伺いたいと思います。 |